TOP  >  アプリリアの基礎知識:戦略

4)戦略

アプリリアは、1980年代初頭のヨーロッパにおける、オートバイマーケットの危機に対して、イタリアのオートバイ市場は必ず復活するという信念のもと、ラインナップの拡充という戦略をとる。

それまで好調に販売していたモトクロッサーやモペットだけでなく、製品レンジを50ccから600ccまでの排気量で、エンデューロ、トライアル、オンロードバイクにまで拡大した。競合各社が規模を縮小するなか、アプリリアはプロジェクトの研究に明け暮れることとなる。

こうして、1983年に、アプリリア初のロードバイク、「ST125」が発売される。翌1984年には、STを改良した「STX」が発売される。「STX」は、「ST125」のスポーティーさを追求したバイクであった。この頃、アプリリア初のエンデューロマシン、「ET50」も発売される。オンロードとエンデューロカテゴリーは、順調なマーケットを築いていき、製品ラインナップの拡大戦略をとっていたアプリリアの先見性が証明されることとなった。

アプリリアはまた、デザイン面においても、当時としては革新的な試みをする。当時、バイクは赤とシルバーを基調とするカラーリングが一般的であったが、アプリリアはこれまでにない斬新なデザインやグラフィックスタイルのバイクをつくりあげる。
1980年代半ば、「ETX」は市販車として初めて同系統の濃淡色を重ねたカラーリングを採用した。また、このようなカラーリングは、その後「AF1」にも採用された。同じ車体でありながら、カラーリングを変えただけで、まったく別のバイクのように見えるこの手法は大好評を博した。その後ほとんどのメーカーがこの手法を後追いしたことは、アプリリアの開拓したカラーリングとデザインの方向性が正しかったことの証明であるといえる。